消化器・肝胆膵内科
外来受診時の注意事項
外来の受付時間は月曜日から金曜日までの午前8時30分から11時までとなっております。
科・スタッフ紹介
消化器内科は、特に肝胆膵領域の腫瘍性疾患、嚢胞性疾患、炎症性疾患に対し、診断から治療までを一貫して行っています。
当院の消化器内科に来院される患者さんの特徴について少し説明しましょう。新患で来院される患者さんの大部分が、肝癌、膵癌、胆管癌の患者さんです。いずれも難治癌です。全身状態がすこぶる良好であまり自覚症状がないにも関わらず、かなり病状の進行された患者さんが少なくありません。また、九州各県および山口県等、遠方からの来院者が多いのも特徴の一つです。昨今の道路事情の整備により、車でのアクセスが容易になった事も原因の一つかも知れません(福岡都市高速野多目ランプは、病院のすぐそばですし、2011年からは九州新幹線が全線開通いたしました)。
我々一同は、このような患者さんに対してどうしたら現代の最善の医療を提供出来るのか、日々考え、日々悩み、日々協力して、診療を行っています。手術、放射線、化学療法はもちろんのこと、移植、重粒子線、治験、さらには緩和ケア(ホスピス)など、ありとあらゆる可能性を考え患者さんに対し、積極的に治療の選択肢の提供を行っています。
前者、三つの治療(癌の三大治療)法に関しては、肝臓、膵臓、胆道カンファレンス、消化器カンファレンスを通して、消化器外科、放射線科との話し合いにより、その患者さんにとって最適な治療は何か、その組み合わせも含めて絶えず模索していきます。また、移植や重粒子線治療など、当院では出来ない治療も、その適応があると考えられれば、その専門病院への紹介を行っています。必要に応じて九州大学病院への紹介も行っています。
保険適応がないとかあるいは承認の降りていない新薬については、治験という形で使用が可能となる方もいらっしゃいます。近頃では、患者さん自ら治験参加を希望される方も増えてきました。
遠方からの患者さんに対しては、相談支援情報センターなどを通してその地域の基幹病院、中核病院、急性期病院と連携しつつ治療を行っています。
癌治療において、患者さん自身の闘病意欲と全身状態(QOL)は極めて大切です。決して無理な治療があってはなりません。初診時より患者さん本人に対して全告知を行い、絶えずコミュニケーションを取りながら、患者さんの気持ち、希望に応じた柔軟な姿勢で、対応していきたいと考えています。緩和ケア病院(ホスピス)との連携も密に行っています。
内科医の本分は、豊富な知識と経験に裏打ちされた高度な診断能力により、患者さん方を理想的な治療の方向へ導いていくことにあると考えています。しかし、それぞれの医師は皆個性的で、知識の豊富さや経験、技量など様々です。皆様に安心、信頼できる医療を提供するために、グループ、チーム医療を心がけています。検査や各種処置、手術、病棟での回診などを通して、出来るだけ複数の医師が関わっていく姿勢で接しています。医師同士はもちろん、看護師、薬剤師、栄養士、臨床検査技師、理学療法士、放射線技師、臨床試験コーディネーター、メディカルソーシャルワーカーなど、他職種間で日頃からコミュニケーションを取り合い、笑顔の豊富な明るい職場づくり、環境づくりにも留意しています。
古川正幸(統括診療部長):
1986年大分医科大学を卒業後、九州大学第三内科に入局。同内科膵臓研究室で消化器病学、膵臓病学、糖尿病学の臨床と研究を行う。1993年からは、内視鏡を利用した胆膵疾患の診断と治療に専念し、1995年重症急性膵炎の研究で医学博士を取得す。2002年からは、アメリカ国立衛生研究所(NIH)で、消化器膵の神経内分泌腫瘍の病理学的研究で渡米。2006年から門司労災病院内科部長を経て、2009年4月に当センターに赴任し、消化器肝胆膵内科医長、2011年4月より現職に至る。
- 受賞歴:1990年 第21回日本膵臓学会大会奨励賞
- 資格:日本消化器病学会認定施設指導医、日本消化器病学会専門医
- 役職:日本消化器病学会評議員
杉本理恵(医長):
1990年九州大学を卒業。九州大学第三内科所属。同内科肝臓研究室で消化器病学、肝臓病学の臨床と研究を行う。1995年から九州大学大学院医学系研究科にて生化学、分子生物学を用いて肝臓で産生される新規レクチン蛋白のクローニング、研究を行い、1999年医学博士を取得す。ラジオ波焼灼療法(RFA)、エタノール注入(PEIT)、肝血管造影、経皮経肝胆管ドレナージ(PTCD)、肝動注療法、食道静脈瘤硬化療法等を手がけ、過去実績はRFA550例、PEIT2000例、PTCD300例等である。臨床における研究テーマは1)進行肝癌の治療選択、転移診断マーカー2)他臓器癌の治療中に増悪するdenovo B型肝炎の対策である。2005年から九州労災病院肝臓内科部長を経て、2009年4月に当センターに赴任し、現職に至る。
- 資格:日本内科学会教育関連施設指導医、日本肝臓学会指導医、日本消化器病学会認定施設指導医、日本内科学会認定医、総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、がん治療認定医
- 役職:消化器病学会九州支部会評議員
久野晃聖:
1991年九州大学を卒業。九州大学第三内科所属。同内科膵臓研究室で消化器病学、膵臓病学、糖尿病学の臨床と研究を行う。1993年から九州大学大学院医学系研究科にて生化学、分子生物学を用いて抗がん剤シスプラチン耐性遺伝子のクローニング、研究を行い、1997年医学博士を取得す。その後、消化器疾患および胆膵疾患の診断と治療に専念し内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)による診断、内視鏡的胆管ステント留置術(ERBD)、内視鏡的膵管ステント留置術(ERPD)等の胆膵内視鏡治療を手がけている。2010年から麻生飯塚病院消化器内科診療部長を経て、2011年4月に当センターに赴任し、現職に至る。
- 資格:日本内科学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本膵臓学会会員、がん治療認定医、日本臨床腫瘍学会 暫定指導医
奥村幸彦:
2001年徳島大学を卒業。九州大学第三内科入局。同内科肝臓研究室所属。同内科、九州医療センターで臨床研修後、福岡東医療センター、筑豊病院、高木病院で肝臓疾患を中心に診療。2009年4月より当センターに赴任し、現職に至る。
- 資格:日本内科学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、がん治療認定医
診療曜日と担当医
| 職名 | 氏名 | 専攻分野 | 外来診療日 | 外来診察室:番号 |
|---|---|---|---|---|
| 統括診療部長 | 古川 正幸 | 消化器病、肝胆膵疾患、糖尿病の診断と治療、非切除膵癌の放射線・化学療法に取り組んでいます。また、胆・膵の悪性腫瘍や総胆管結石による黄疸に対して内視鏡的処置をを行い、患者さんの生活レベル向上に努めています。 | 水曜、木曜 | 消化器科 ⑤ |
| 医長 | 杉本 理恵 | 肝癌に対するエタノール注入、ラジオ波焼灼、進行性肝癌に対するリザーバーからの反復肝動注化学療法、閉塞性黄疸に対する胆管ステントの留置、食道静脈瘤の内視鏡的治療などを行っています。 | 火曜、木曜 | 消化器科 ⑤ |
| 医師 | 久野 晃聖 | 消化器疾患および胆膵疾患の診断と治療に専念し内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)による診断、内視鏡的胆管ステント留置術(ERBD)、内視鏡的膵管ステント留置術(ERPD)等の胆膵内視鏡治療を手がけています。 | 月曜、金曜 | 消化器科 ⑤ ① |
| 医師 | 奥村 幸彦 | 肝・胆・膵の悪性腫瘍の診療を行っています。 | 火曜、水曜 | 消化器科① ⑤ |
| 医師 |
藤山 隆 | 消化器病、肝胆膵疾患の診療に携わっています。 | 金曜 | 消化器科 ⑤ |
取扱疾患(症状)
消化器疾患で内科的な治療を必要とするもの。特に、肝臓、胆道系、膵臓の疾患。癌だけでなく慢性C型肝炎、慢性B型肝炎、膵管内乳頭粘液産生腫瘍、総胆管結石等を含めた良性の疾患も扱っています。難治性の膵癌では北部九州地域では有数の患者数、診断、治療実績を上げています。1年間の新患の入院患者数は、肝癌約40例、膵癌約70例、胆嚢または胆管癌約10例となっております。
診療上の特色
各種の癌遺伝子、癌抑制 遺伝子の測定、血中のサイトカインの測定により病態を的確に把握しています。さらに、消化器外科、放射線科との合同カンファレンスにて治療方針を決定し、患者さんと十分話し合った上で、患者さんのためになるような治療法を選択しています。肝臓癌における経皮的エタノール注入療法、ラジオ波凝固壊死療法、進行肝癌に対するリザーバーからの動注化学療法や分子標的薬を用いた全身治療を行っています。また、膵臓癌に対しては、超音波内視鏡下生検等を駆使して、可能な限り病理組織学的な診断(正確な病態把握)を行った後、全身化学療法や放射線を併用した化学放射線療法を行っています。悪性疾患による胆道閉塞(黄疸)に対しては、金属ステントを用いた内瘻化、また2010年からは、悪性消化管閉塞に対しての内視鏡的十二指腸ステント留置術等も行い、早期の癌から末期の癌まで対応できる設備と技術を持っています。今後はこのような緩和内視鏡治療の充実も目指していきます。



