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消化管・腫瘍内科

診療方針

胃癌、大腸癌、原発不明癌、軟部肉腫、乳癌など固形癌の進行・再発症例に対する抗がん剤治療(化学療法)を行っています。消化管・腫瘍内科医師は臨床研究センター長の江﨑泰斗(九大医卒)を始めとするスタッフ医師4名、レジデント計2名を中心としたチームで診療に携わっています。

近年、新規抗癌剤の開発、投与方法の工夫、副作用に対する対症療法の進歩などにより、固形癌に対する化学療法の治療成績は向上し、生活の質(Quality of life, QOL)を重視した外来化学療法が広まっています。当科では比較的全身状態の良好な患者さんに積極的に外来通院治療を行っています。また、切除不能進行再発癌の場合、病初よりがん性疼痛などの症状を有し外来通院困難な患者さんも多くいらっしゃいます。このような患者さんに対しては入院のうえ、症状緩和および積極的な化学療法や放射線治療を行い、全身状態の改善の後外来での治療に移行しています。その後積極的治療の効果がなくなり癌の進行が見られた場合は、ご本人、家族の希望に配慮し、当院での緩和ケアのほか在宅あるいは緩和ケア施設への適切な紹介を行っています。

ご本人の意向を尊重し、その時点で最新の知識に基づき、また病状に応じた最も効果の期待できる治療法を選択します。院内他科の医師とも緊密な連絡を取り治療方針を決定しています。

当科では新薬の治験にも積極的に取り組んでいます。標準的治療の効果がなくなったまたは標準的治療のない癌患者さんに対する、未承認薬の治験(第I相試験)は当科及び呼吸器腫瘍科が中心となり行っています。全身状態が比較的良いことが条件となります。その他多数の第II, III相の治験、臨床試験にも取り組んでいます(治験推進室)。

化学療法センターでは、26床のベッドで1日平均約40人の患者さんに外来での点滴抗がん剤治療を行っています。専任の看護師、薬剤師が配属され、リラックスした環境のなかで治療が受けられるよう配慮されています。センターの看護師は抗がん剤投与中の観察を行うとともに、外来で化学療法を行いながらもより快適な日常生活を送れるような援助を心がけています。今後ますます外来での化学療法は増えると予想されます。化学療法センターでは入院をしないで安全に、安心して抗がん剤治療が受けられるよう、医師、看護師、薬剤師によるチームとしての医療に取り組んでいます。

 

診療内容

切除不能・転移性の胃癌

大腸

切除不能・転移性の大腸癌

原発不明癌

原発が不明で、転移巣のみ発見された種々の癌

軟部肉腫

切除不能・転移性の平滑筋肉腫、脂肪肉腫、悪性線維性組織球腫、血管肉腫 その他の軟部発生の腫瘍

乳癌

切除不能・転移性の乳癌

その他の希少癌

神経内分泌腫瘍、GIST(消化管間質腫瘍)、小腸癌、腹膜中皮腫 その他の固形腫瘍

切除不能進行・再発胃癌

 切除不能進行・再発胃癌に対する抗がん剤治療は、これまでの多くの研究により無治療に比較して生存期間の延長が示されており、全身状態の良好な患者さんに第一にお勧めする治療法です。胃癌治療ガイドライン(日本胃癌学会編)に基づいた標準的治療を適切に行います。胃癌はHER2(ハーツ-)陽性タイプと陰性タイプに分かれ、それぞれ最適な抗がん剤治療を行います。1次治療としてHER2陰性タイプにはS-1(ティーエスワン)とシスプラチンの2剤併用療法、HER2陽性タイプにはカペシタビン(ゼローダ)とシスプラチン、トラスツズマブ(ハーセプチン)の3剤併用療法が最も効果が高いとされています。シスプラチンを点滴する際に大量の補液(点滴)を必要としますので、3-5週間に1回4-7日間の入院をして投与します。

1次治療で効果の見られなくなった方には2次治療を検討します。2次治療も無治療に比較して明らかな延命効果が示されています。タキサン系薬剤(パクリタキセル、ドセタキセル、アブラキサン)あるいはイリノテカンという抗がん剤を患者さんの状態に合わせ選択します。3次治療は2次治療で使用しなかった薬剤(タキサン、イリノテカン)を投与します。

進行再発胃癌はがんの進行により、腹水の貯留、腸閉塞、痛み、肝機能障害(黄疸)、経口摂取不良などの症状を伴うことも有り、消化器外科、肝胆膵内科、緩和ケアチームとも連携をとり症状の緩和をはかります。

切除不能進行・再発大腸癌

 切除不能進行・再発大腸癌に対する抗がん剤治療は、これまでの多くの研究により無治療に比較して生存期間の延長が示されており、全身状態の良好な患者さんに第一にお勧めする治療法です。大腸癌治療ガイドライン(大腸癌研究会編)に基づいた標準的治療を適切に行います。1次治療としてはFOLFOX療法、FOLFIRI療法、CapeOX療法という5FU(またはカペシタビン), オキサリプラチン、イリノテカンなどの抗がん剤を併用した治療法に、患者さんの状態に合わせ、ベバシズマブ、アービタックス、ベクティビックスという分子標的薬を組み合わせて治療します。ベバシズマブやアービタックスはRAS遺伝子変異型の患者さんには効果の見られないことがわかっており、あらかじめ遺伝子検査を行って適応のある患者さんに使用します。

 強力な治療の適応にならない患者さん(強い副作用の発生を好まない方、重篤な合併症が有り多剤併用療法に認容性がない方、多発転移のある方、無症状かつ緩徐な腫瘍進行と判断されるかたなど)に対しては、5FU+ベバシズマブなど強度を落とした治療法を選択する場合もあります。

 2次治療、3次治療においては上記の薬剤の組み合わせを変え、効果の期待できる治療法を行います。5FU, オキサリプラチン、イリノテカンの3剤を使い切った患者さんほど予後がよいという報告があります。

4次、5次治療として近年レゴラフェニブ(スチバーガ)、TAS102(ロンサーフ)という抗がん剤が発売されています。延命効果が証明されていますが重篤な副作用のリスクもあり、適切な使用を心がけています。

大腸癌は抗がん剤治療により切除が可能なほど癌が縮小した場合、切除を行うことで一定割合の治癒が期待できる疾患です。当科では消化管外科と連携して、抗がん剤治療後の手術の可能性についてカンファレンスで定期的に検討しています。

切除不能進行・再発乳癌

 切除不能進行・再発乳癌は比較的薬物療法の効果が高い腫瘍であり、積極的に治療を行うことで延命効果が見られます。乳腺科と連携の上、乳癌診療ガイドライン(日本乳癌学会編)に基づいた標準的治療を適切に行います。ホルモン感受性のある(エストロゲン受容体陽性またはプロゲステロン受容体陽性)の乳癌で、骨やリンパ節、胸膜転移のみの方、内臓転移(肺、肝転移など)でも症状のない方に対してはまずホルモン剤による治療を行います。ホルモン剤は種々ありますが閉経前と閉経後で薬剤が異なります。1つのホルモン剤に効果がなくなっても、可能であれば薬を変えて3次ホルモン療法まで行います。ホルモン感受性がないあるいは症状のある内臓転移の方には抗がん剤治療を行います。HER2(ハーツ-)陽性の乳癌の方には分子標的薬(ハーセプチンなど)と抗がん剤の併用療法を行います。HER2陰性の方には抗がん剤による治療を行います。多くの有効な抗がん剤があり、1次治療に効果が見られなくなっても、可能であれば薬を変えて3次治療(あるいはそれ以上)まで検討します。

長期の治療となることが多く、癌による症状、薬物の副作用、生活の質(QOL)に配慮した治療を、医師、看護師、薬剤師、臨床心理士、医療ソーシャルワーカー、在宅の医師・看護師と連携して行っていきます。

原発不明がん

 原発不明癌とは、十分な検索(病歴聴取、診察、検査、組織検査など)にもかかわらず臨床的に原発巣を特定することが困難な悪性腫瘍であり、多種多様ながんを含んでいます。頻度は成人の全悪性腫瘍患者の3ー5%とされています。原発不明癌の診断で重要なことは、特定の治療に反応するサブグループを見逃さないこと、不要な検査を繰り返して治療までに必要以上の時間を費やさないことです。病歴・身体所見、検査(生検、血液検査、尿検査、便潜血、腫瘍マーカー、画像検査など)により診断します。

 特定の治療を有するサブグループとその治療には以下のようなものがあります。1)癌性腹膜炎(腹水)、腺癌、女性、CA125上昇→卵巣癌に準じた治療 2)腋窩リンパ節転移、腺癌、女性→乳癌に準じた治療 3)造骨性骨転移、腺癌、男性、PSA上昇→前立腺癌に準じた治療 4)頚部リンパ節転移、扁平上皮癌→頭頸部癌に準じた治療 5)鼠径リンパ節転移、扁平上皮癌→肛門、外陰部の癌に準じた治療 6)低・未分化癌、50歳未満の男性、βHCG/AFP上昇→精巣腫瘍に準じた治療

 それ以外のサブグループに対しては、これまでの小規模な研究からプラチナ製剤とタキサン系薬剤の併用の効果が示されています。また近年病理学的な検査(免疫染色)が原発巣推定に役立つことがあり、臨床像と併せて治療方針の決定を行います。

軟部肉腫

 肉腫とは脂肪、筋肉、脈管、骨などから発生する非上皮性悪性腫瘍の総称です。当科では四肢以外の軟部組織に発生し切除不能な悪性軟部肉腫の抗がん剤治療を担当しています。10万人あたり2人程度しか発生しない非常にまれな腫瘍であり、骨外性ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、GISTなど一部を除き組織型毎の治療法は確立していません。アドリアマイシン、イホスファミド、パゾパニブ(ヴォトリエント:分子標的薬)などにより延命目的の治療を行います。

その他の希少疾患

  1. 神経内分泌腫瘍(低分化、高悪性度):小細胞肺癌に準じた治療(シスプラチン、エトポシド併用など)を行います。
  2. 神経内分泌腫瘍(高分化、低悪性度):カルチノイドに準じた治療を行います。ソマトスタチンアナログを使用することがあります。
  3. 消化管間質腫瘍GIST:1次治療イマチニブ(グリベック)、2次治療スニチニブ(スーテント)、3次治療レゴラフェニブ(スチバーガ)などの分子標的薬に延命効果が認められます。重篤な副作用のリスクもあり、適切な使用を心がけています。
  4. 小腸癌:胃癌や大腸癌と比較してまれな腫瘍であり標準治療は定まっていません。しかし腫瘍の性質は大腸癌や胃癌と類似しておりこれに準じた治療を行います。
  5. 腹膜中皮腫:中皮腫は石綿アスベスト吸入歴のある人に起こりやすい腫瘍ですが、腹膜中皮腫は胸膜中皮腫の1/4程度の頻度で見られます。切除不能の場合胸膜中皮腫と同様の抗がん剤治療(シスプラチンとペメトレキセートの併用)を行います。

 

診療実績

薬物療法症例数:新規患者数

癌腫

2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

2015年

2016年

合計

胃癌

57

69

57

59

71

62

81

456

大腸癌

64

68

72

75

58

77

92

506

原発不明癌

14

7

14

18

16

12

27

108

軟部肉腫

3

1

10

10

11

9

20

64

乳癌

4

7

6

3

10

59

12

101

その他

7

16

19

18

15

18

53

146

149

168

178

183

181

237

285

1381

軟部肉腫の内訳(2010年-2016年)

平滑筋肉腫

16

GIST

16

脂肪肉腫

10

ユーイング肉腫

2

骨肉腫

1

悪性線維性組織球腫

1

類上皮血管内皮腫

2

血管肉腫

5

その他

11

64

その他腫瘍の内訳(2010年-2016年)

食道がん

19

小腸癌

21

腹膜がん

12

胚細胞腫瘍

4

悪性黒色種

6

腹膜中皮腫

5

腹膜偽粘液腫

5

甲状腺がん

19

胆管細胞がん

2

膵がん

5

神経内分泌腫瘍

5

その他

43

146

 

治療成績

胃癌

大腸癌

治療期間目安

主な疾患の紹介時から治療までの期間

対象疾患

治療・検査内容

初診~入院までの期間:通常

担当診療科

胃がん

化学療法

3-7日

消化管・腫瘍内科

大腸がん

化学療法

3-7日

消化管・腫瘍内科

原発不明がん

化学療法

3-7日

消化管・腫瘍内科

軟部肉腫

化学療法

3-7日

消化管・腫瘍内科

乳がん

化学療法

3-7日

消化管・腫瘍内科

担当医表

受付時間 8時30分~11時
外来診察室 消化管・腫瘍内科(Bブロック)
初診(初めて)の方 代表番号 TEL 092-541-3231
再診(再来)の方 予約センター TEL 092-541-3262
※受診の際は、上記にお電話で診療予約をして頂いた上でご来院お願い申し上げます。
また、受診に関するお問い合わせについても上記にご連絡をお願いいたします。
※医師の学会出張や業務の都合による急な休診・代診が発生する場合がございます。
※初診時は絶食不要です。来院後は基本的に水分(水やお茶)のみ摂取可としていますが、食事をとりたい場合には必ずスタッフに確認をお願いいたします。

レジデント・フェロー募集案内

 九州がんセンター消化管・腫瘍内科は「腫瘍内科医・がん薬物療法専門医」を目指すレジデント(卒後4,5年目)、フェロー(6,7年目)を募集しています。
 当院は日本内科学会教育関連施設、日本臨床腫瘍学会認定施設です。
 研修期間は原則1~4年で、内科専門医取得後の日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医を取得することを目標にしています。
 近年のがん薬物療法の進歩は著しく、片手間の勉強で治療を行うことはできなくなってきました。抗がん薬を正しい対象に正しく使うことが多くの患者さんの命を救い、延命をもたらします。副作用のマネジメントをきちんと行うことによりQOLを保った治療が行えます。がん治療における腫瘍内科医の役割は非常に重要となっていますが、まだまだ日本では専門医が少ない状況です。
 当科では日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医のための研修カリキュラムに基づいた研修を行っています。これには、インフォームドコンセントとがん告知、患者の一般状態、栄養状態の評価、化学療法の適応、目的についての理解、代表的な抗がん薬の使い方の習得、がん治療に伴う合併症、有害事象の評価、対処、緩和医療、コンサルテーション、回診、外来診療、各種腫瘍カンファレンスへの出席、画像診断や病理診断、その他の診断材料の検討、臨床試験・治験への参加、国内・国際学会への出席・発表、臨床文献の渉猟などが含まれます。

 当科では胃癌、大腸癌を初めとした消化管腫瘍の薬物療法に加え、進行・再発乳癌、希少がんと呼ばれる軟部肉腫、GIST、神経内分泌腫瘍、甲状腺癌、原発不明癌などの薬物療法に積極的に取り組んでいます。がん薬物療法専門医取得に必要な他の主要ながん種、肺癌、血液癌などは、呼吸器腫瘍科や血液内科を短期ローテートすることで経験を積みます。現在当科にはがん薬物療法専門医が3名在籍しており、そのうち2名は指導医の資格を持っています。
 がん専門施設で豊富な症例を経験し、最先端の腫瘍内科学を学びましょう。興味のある方はお気軽にご連絡ください。

文責 江﨑 泰斗(臨床研究センター長 消化管・腫瘍内科部長)
メールによるお問い合わせはこちら

スタッフ紹介

臨床研究センター長(消化管・腫瘍内科部長)

江﨑 泰斗

Taito Esaki

消化管・腫瘍内科

腫瘍内科(消化管・乳腺・原発不明癌・軟部肉腫など)

消化管・腫瘍内科 医師

薦田 正人

Masato Komoda

消化管・腫瘍内科

腫瘍内科学

消化管・腫瘍内科 医師

髙吉 琴絵

Kotoe Takayoshi

消化管・腫瘍内科

-

消化管・腫瘍内科 医師

相良 浩輔

Kosuke Sagara

消化管・腫瘍内科

腫瘍内科学

消化管・腫瘍内科 医師

田ノ上 絢郎

Kenro Tanoue

消化管・腫瘍内科

腫瘍内科学

Taito Esaki

臨床研究センター長(消化管・腫瘍内科部長)

江﨑 泰斗

Taito Esaki

所属診療科
消化管・腫瘍内科
出身大学
九州大学(昭和63年)
専門分野

腫瘍内科(消化管・乳腺・原発不明癌・軟部肉腫など)

資格および活動

資格
日本臨床腫瘍学会(指導医、がん薬物療法専門医)
日本がん治療認定医機構(がん治療認定医)
日本内科学会(指導医、総合内科専門医、認定内科医)

 

活動
日本臨床腫瘍学会(協議員)
日本癌学会(評議員)

Masato Komoda

消化管・腫瘍内科 医師

薦田 正人

Masato Komoda

所属診療科
消化管・腫瘍内科
出身大学
大阪大学(平成17年)
専門分野

腫瘍内科学

資格および活動

資格
日本臨床腫瘍学会(指導医、がん薬物療法専門医) 
日本がん治療認定医機構(がん治療認定医) 
日本内科学会(認定内科医)
 

所属学会
日本内科学会
日本臨床腫瘍学会
日本癌治療学会
日本緩和医療学会
American Society of Clinical Oncology: ASCO
European Society for Medical Oncology: ESMO

Kotoe Takayoshi

消化管・腫瘍内科 医師

髙吉 琴絵

Kotoe Takayoshi

所属診療科
消化管・腫瘍内科
出身大学
-
専門分野

-

資格および活動

-

Kosuke Sagara

消化管・腫瘍内科 医師

相良 浩輔

Kosuke Sagara

所属診療科
消化管・腫瘍内科
出身大学
九州大学(平成22年)
専門分野

腫瘍内科学

資格および活動

資格
日本内科学会(認定内科医)

Kenro Tanoue

消化管・腫瘍内科 医師

田ノ上 絢郎

Kenro Tanoue

所属診療科
消化管・腫瘍内科
出身大学
九州大学(平成27年)
専門分野

腫瘍内科学

資格および活動

-